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トルコは北緯36~42度、東経26~45度に位置します。
国土面積は78
3,602km2で、日本の約2倍です。
国土の3%を占めるヨーロッパ側の地方はトラキヤ、残り97%を占めるアジア側
の地方はアナトリアと呼ばれています。
エーゲ海にも面しています。
日本からイスタンブルまでは直行便利用で約11時間です。
人口は、約7,300万人です。イスタンブル(人口約1200<人)、
首都アンカラ(約400万人)です。宗教は99%がイスラム教徒でそのほかにキリスト教徒やユダヤ教徒もいます。
イスラム教が生まれるまではキリスト教の国でした。公用語はトルコ語(文法は日本語と同じ)。南東部ではクルド語、シリア国境近くではアラビア語も話されています。英語でもある程度は通じます。店によっては日本語で会話できます。トルコの通貨単位はトルコリラ。1リラ≒50円。気候は日本と似ています。イスタンブルの緯度はほぼ青森と同じで、気温はほぼ東京と同じです。四季に富む国です。親日国です。

トルコ料理は世界三大料理の一つです。 食べてきた料理 上は数あるケバブのうちの一つです。羊と牛の肉のミックスでした。 お米っぽいのは小麦で作られたものです。 お米も食べられていますが、基本的にパンが主食のようです。 下は滞在中何回か食べる機会があった、トルコ人がよく好むデザート「バクラ ヴァ」です。ピスタチオバージョンもあります。 溢れんばかりの蜂蜜が含まれていてとても甘かったです。

家族、結婚について:トルコでは、両親のことをとても大切にしています。日本と違い老人ホームが少なく子供が自ら面倒を見るこ とがほとんどのようです。
結婚は、イスタンブルのような大都市では恋愛結婚が多いようですが、田舎の方ではトルココーヒーを使った、昔ながらのお見合い 結婚が50%ほどを占めています。決定権は女性の方が強いようです。日本の女性はトルコでも人気でした。

社会保障制度は2007年から2008年にかけて大幅に変更され、それまで一般社会保険組合(SSK)、年金基金、および自営業者保険 組合(Bag-Kur)、の3種類に分かれていた保健基金は、社会保障機構(SSI)と呼ばれる単一機関に統合されました。社会保障制度 の下で働いている人々(被雇用者、および自営業者、公務員)は「社会保障法と国民皆保険法」に定める保険が適応され、医療給付 と現金給付を受けることができます。保険料は、一般的な被雇用者で1ヵ月当たり収入の3~4%程度となっています。 医療給付おいては、保険者と契約のある病院等によって提供される医療を受けることができます。

医療給付によって掛る医療費は基本的に保険によって賄われるので患者さんの医療費負担は基本的にありません。ただし、私立病院 における医療保険制度外の医療サービス(自由診療)の提供については患者さんの自己負担になります。現在、18歳未満とシリア難 民の医療費はかからないそうです。
薬などは10~20%の患者負担となります。日本と異なる点として、医師の処方による眼鏡等については、医療保険制度内のものもあ るそうです。

トルコの病院は「大学病院」「国立病院」「民間病院」など日本とほぼ変わりませんが、日本の国立がんセンターや循環器センター など「ナショナルセンター」にあたるような病院はないようです。


トルコの薬剤師は約27,000人で、そのうち薬局従事者は約22,000人です。あとの5,000人はその他の業務の従事者と無職(定年退 職者)です。女性の割合が多く、7~8割を占めます。 トルコで薬剤師になるためには、4年制の大学(薬学部がある大学は現在35大学)に入り、1年間実習した後に国家試験に合格すれば 薬剤師になれます。国家試験はほとんど落ちないそうです。 薬剤師の難易度は医師の3分の1の競争率。大学に入ること自体難しく、薬学部はとても難しいようです。最近は少しずつ人気が落ち てきているようです。

大体、薬剤師と同じ数の薬局が存在します。
もしトルコで薬局を作るとしたら、法律上最低36m²の土地が必要となります。
基本的に薬局内には、オーナーの写真や免許証などが掲示されています。
トルコでは薬局のオーナーは薬剤師しかなれず、1人の薬剤師は1つの薬局のオーナーにしかなれません。なので、チェーン薬局が存 在しません。基本的な業務(調剤や投薬)はテクニシャンが行い、薬剤師はほとんど管理業務のみを行うので薬剤師は普段不在のことが多く、基本的に1つの薬局に1人の薬剤師しかいません。
そのため、あまり薬剤師を雇うということがないので、新人薬剤師がオーナーになることはできないようです。
昔は処方箋で利益が出ていましたが、現在は医療費削減でGEを積極的に使うようになり処方箋のみでは利益が出づらいので、ほぼす べての薬局でOTCを取り扱っています。OTCの価格は自由に設定できます。トータルでの利益も少しずつ落ちてきているようです。日本との違いは、薬局で予防接種などの注射を購入し病院でうってもらうシステムがありました。
また化粧品、サプリ、粉ミルクなども置いています。スーパーマーケットにも置いていますが、相談や気になることを薬剤師に聞け るということもあり薬局で買う人が多いようです。薬剤師の信頼性を感じとれました。
門前という概念は基本的にないようですが、集客のための競争・サービスという習慣はあまり強く感じられませんでした。その理由 として、薬局を選ぶ基準にサービスなどもありますが、「薬局の雰囲気が良いから」「従業員が良い人だから(親しみがあるか ら)」という考え方が多く感じ取れました。
この考え方は、元をたどれば法律からくるチェーン薬局が存在しないというシステムも理由として考えられますが、トルコの文化や 習慣、薬剤師が身近で信頼感があるという位置づけも理由として大きいと感じました。

トルコでは医療改革にのちの医療費の急激な増大もあり医療費削減に取り組んでいます。日本でも医療費削減に取り組んでいます が、日本との違いは価格競争です。
薬価制度という点では同じですが、日本では医療に対し神聖なイメージがあり、ジェネリックであれば値段を重視するということは あまりありません。しかしトルコでは、国をあげてヨーロッパ11か国のジェネリックのうち最安値のものを参考にします。ジェネリックはすべてトルコ 製です。

《イスタンブル》

イスタンブルは2000年以上の間ローマ・ビザンチン・オスマン帝国の都として 栄えていた歴史に溢れる都市です。 トルコで一番人口が多い都市です。その分薬局も数多く目にしました。 写真の薬局はブルーモスクの近くにある、広い道路沿いの薬局です。訪問時、薬 剤師は不在でした。 特徴としては、とても清潔感があり全員女性のスタッフで、奥に化粧品類のス ペースが広くとられていました。 また、バイアグラを自費で購入する際に2錠サービスしているそうです。

《パムッカレ》

イスタンブルから約600km離れた田舎地域です。住民のほとんどは農業で暮らし ています。
訪問した薬局はその町で唯一の薬局でした。薬剤師は不在でした。気軽に出入り できる雰囲気があり、とても地域に根差した薬局という印象を受けました。

写真は子供用のサプリメント関係のものです。
上の写真は、身長計測用の販売促進物で子供の身長から量などを決めます。
下の写真のパンフレットはサプリメントの説明書きで症状とサプリメントについて書いてあります。 それぞれフレーバーで区別してありました。


《カッパドキア(2つ)》
・Onur薬局

平日の営業時間は9時~18時
日本でいう薬剤師会のようなものの会議があり、地域の薬局と連携して休日当番もしています。
平日はスタッフ4人で夜間・休日は3人でやっています。
処方箋は1000枚/月以上で売り上げの7割が処方箋、3割がOTCです。
処方箋の8割が急性期で2割が定期処方です。
左下の写真はオーナーで薬剤師のミュジュギャンさんです。いろいろと頼りたくなるようなオーラを感じました。旦那さんは弁護士だそうです。



訪問中に患者さんに処方された薬です。
用法用量はシールなどで表記するのが一般的ですが、ここの薬局では患者さんとの良いコミュニケーションになるとのことで箱に直接手書きで渡していました。右上のバーコードのようなものは「カラコ」といい、その薬の薬価や流通など国が管理している情報が読み取れるものです。
患者さんになぜこの薬局を選んでいるのかと聞いたところ、オーサーやスタッフ が良い人たちだからと答えてくれました。

処方箋です。
一般的に救急の場合は手書きで、基本的
にははプリントされたものを使います。

《ウイサル町》
・eris薬局

カッパドキア地方の小さい町です。人口は約3500人。
薬局は町に一件のみですが、以前は3件ほどあったそうです。
オーナーが地元の人で、それも地域の人から選ばれる大きな理由の
一つとのことでした。
365日年中無休で、営業時間は朝9時~21時まで。
夜間対応もおこなっています。
処方箋は月に約1200枚以上。
一部の処方箋医薬品を処方箋なしで売ることも少なくないそうです。

いろいろと説明していただいた、ヤシャーさん(22歳)です。
最近結婚したそうです。
高校の時に薬局の仕事に興味を持ったそうです。
トルコで薬局の仕事は評価されているようでした。
日本でいう登録販売士の資格を持っていました。見せてくれたものが認定証です。 薬局にスタッフになるためにも試験と面接があったそうです。

バイアグラの値段は4錠1箱で100リラ
トルコ製のGEは75リラでした。
バイアグラ
トルコ:約1250円/錠
日本:約1800円/錠

トルコの薬剤師は日本と比べて業務内容は全く別物というわけではなく、近い部 分もありました。違いとして印象に残っていることは日常に近い存在であるということでした。その分、先にも述べたような信頼関係を築きやすいのかもしれません。

トルコの医療は以前まであまり進んでいるといえる状況ではありませんでした が、大幅な改革がされてから健康状態は急速に改善しています。改革プログラムの中には国民皆保険など日本と近い部分もありました。日本と比 べて平均寿命や乳幼児死亡率はまだ低い状況にあります。しかし、改革が行われ てから急激な医療費の上昇に伴い、GEの普及に対する国や国民の意識は日本よ りも高いものがあるような感じがしました。日本の悪い点である危機管理の薄さ が関係しているような気がしました。

今回の海外研修で、物事を考えるときに使う視点の広さや新しい価値観を学んだり、日本が小さい国で閉鎖的だといわれる理由や日本の悪い点を外側から感じら れたり、自分の意志の弱さや未熟さを痛感することもあったり、色々なことを考 えさせられる一週間でした。

それにより「自分がどういう人間になりたいかという目標が、今まで設定していたものよりもはるか高くなってしまった感じがします。
環境に流されず、目を覚ましながら今回学べたことを意識していきたいです。最後に、自分の中で一つの財産となるような貴重な経験をさせていただいた社 長、専務、武山さん、そしてスタッフの皆さん、ありがとうございました。